KYOJO CUP Rd.1レースレポート

初KYOJO CUP開幕戦に挑む永井歩夢選手

これまでの2か月という短期間で、できる限りの練習と準備をし、KYOJO CUPへの道、ついに本番を迎える。

予選直前まで第3代女王の村松選手にアドバイスをもらう永井選手

予選は小雨が降っておりウェット路面。

ドライとウェットの練習走行を比べると、ウェット路面のほうが向いており、ライバルとの差が少ない。

更に、いままで練習してきたウェット路面よりは水量が少なくコンディションがよいので、自信をもってアタックしてもらう。

序盤は予想通りの展開で、慎重にタイムを削っていき10番手くらいのタイムで推移。

グリップ感覚をつかめてきたのか5周目を過ぎたあたりから、タイムアップし5・6番手を走行。

最後までタイムを少しづつ削りながら、ベテラン選手を抑える結果に。

トップとの差はまだまだあるものの、充分に練習の成果が表れた。

予選タイム:2.18.505 7位

雨は上がり、決勝レースはドライコンディションになる。

このコンデションになると、ベテラン勢との差がまだまだあるので、後方から追い上げてくる選手に気を付けながら、接戦のバトルを経験することに。

予選のように練習の成果を活かせれば、完走した時に今の実力の結果が付いてくるはずだった。

しかし、スタートポジションからの緊張か、後ろから迫りくるライバルたちの勢いに御弄されたのか、スタートから半周でシフトミスによるエンジンブローでリタイヤとなってしまった。

決勝レース結果:リタイヤ

次戦につなげる貴重な本番経験を積むことができなかったのは大きな痛手だが、クラッシュによる痛手はなかったので、また練習を積みながら改善していきたい。

【永井選手コメント】

「スタートでインへの寄せが甘く(まったく寄せてなかった)ため、2台の侵入を許してしまいました。

次回練習時には、1周目のブレーキ精度を上げていく必要性を感じました。

ヘアピンの侵入時イン側に車両があることに焦ってしまい、必要以上に立ち上がりでふくらみ、縁石のわだちにとられ、抜け出せなくなり、さらに焦ってしまい、シフトミスをしてしまいエンジンブロー。

今大会、自身のミスで車をゴールまで運ぶことができず、大変申し訳ございませんでした。

大切な車両を壊してしまったこのミスは2度起こしません。

次戦より、より気を引き締め、尽力してまいります。

応援いただきありがとうございました」

FCR-VITA Rd.1レースレポート

永井歩夢選手初レースを迎える

男女混走のFCR-VITAの予選と決勝は、KYOJO CUP前に絶好の本番練習となります。

ドライコンディション初ニュータイヤでのアタックとなるため、自己ベストの更新に期待がかかる。

緊張のためか路面状況のせいか、予選開始序盤から全くタイムが出ないまま周回だけが過ぎていく。

計測9周中の8周目がベストタイムとなり予選終了。

予選タイム:2.04.848 22位

初めてのスタンディングスタートとなる決勝レースは、他車との接近戦となるため練習と割り切って周りをよく見てオープニングラップを終えることに集中する。

スタートを無難に決め1コーナーポジションキープでクリア。

続くコカ・コーラコーナでは、前方車両の混乱をすり抜けることができ、18位で1周目を終える。

その後は接近戦でなかなかペースが上がらず、1周目のアクシデントから追い上げてきたマシンに抜かれていく展開に。

そして20位をキープしていた9周目の最終コーナーで、スピンコースアウトし最後尾まで順位を下げる。

初めてのレースは、思い通り進められなかったが無傷でゴール。

決勝レース結果:23位(ベストラップ 2.06189)

【永井選手コメント】

「予選は、なるべく周りの人について行ったりして走行。

ブレーキバランスがしっくりくるところで出せず、制動距離も長く、メリハリのない走行となってしまい、自己ベストを出せませんでした。

決勝レースは、

ペースが悪く7~8秒台で走っていたり、練習よりもかなり遅いペースでの走行でした。

周りのペースに飲まれてしまっていたり、周りがいるときの走行ラインや、ペースの上げ方をもっと考慮していくべきでした。

スタート時の締め方や、牽制のかけ方を知らなかったため、余計に中途半端に侵入され、接触のリスクを感じました」

~KYOJO CUPへの道~練習記8

レース前日練習 ウェット路面練習

前日までは大雨予報だったので練習走行の予定はしていなかったが、前日トラブルの確認を兼ねて練習走行を慣行。

1本目:2.28.233

マシンの調子は問題なく、雨量が多かったので無理をせず1本で練習走行を終了する。

いよいよ明日は、FCR-VITA予選と決勝なのでLHGでコンデションを整える。

【永井選手コメント】

「かなりの雨量で、まっすぐ走るのもままならない状態でした。

1コーナーを150mからブレーキしていくことを意識し毎周微調整を実行しました。

攻めるようなことをすればすぐスピンなので、コントロールできる間を探し走行しました。

終始探るような走りですが、それ以上頑張り方がわからず走行が終わりました」

~KYOJO CUPへの道~練習記7

レースウィーク初日 ライバルとの初走行

遂にKYOJO CUP開幕戦レースウィークを迎えました。

木曜日はスポーツ走行ですが、周りはライバルばかり。

カテゴリーの違う速いマシンとも混走で気が抜けない。

1本目:2.04.596

2本目:2.03.953

3本目:マシントラブル

走り出しから自己ベストに近いタイムをマーク。良くなったとろもあったが、悪くなった部分を2本目で修正。

2本目は自己ベスト更新。

条件が悪いのかライバルはタイムが出ておらず、差はかなり縮まった印象。

3本目はさらに改善に取り組みタイムアップを期待したが、走行開始早々に電気系のトラブルで走行終了となった。

明日は雨予報で走行困難が予想されるため、次は明後日のFCR-VITA予選となる。

【永井選手コメント】

「同じレースに出る選手と一緒に走ることにより、自分自身のコーナリングが立ち上がり方向で遅いと実感し、修正を試みようとしましたが、マシントラブルにより走行中止となりました。

イメージトレーニングの成果が出て自己ベストは更新できましたが、まだまだイメージと合わない場所があるので、予選、本番でもどんどん修正に取り組んでいきたいと思います」

~KYOJO CUPへの道~練習記6

カートトレーニング 

VITAレイン走行での課題復習のためカート練習を行う。

ドライ、セミウェット、フルウェットすべてをスリックタイヤで練習走行。

ドライではVITAでも課題となっている、早いアクセルオンをするために、立ち上がり重視のライン取りを意識して走行。

徐々に実践できるようになり、最高回転数に表れてきた。

ウェット路面ではあえてスリックタイヤで走行し、すべての操作をレインコンデションに慣らしていく。

次回はついに、レースウィークの練習に突入。

初レースFCR-VITAを経てKYOJO CUPではどこまで食い込めるか!?

【永井選手コメント】

「4stカートでの走行はアベレージを高く失速させない練習に最適でした。

午前はドライで失速させない走りに取り組み、午後はウェットとセミウェットの繰り返しで、常に路面が変化し続けたため、周回ごとに曲がり方の想定をしながらコーナーをクリアしていきました。

最後帰る1時間前に土砂降りとなり、ハードウェット路面でスリックタイヤという練習になりました。

ストレートではハイドロが起き常に左右にドリフトしているような中、コーナーまでいかに繋げていけるか、曲がっている姿勢を崩さない事に着意し、走行を行いました。

天候に恵まれて、1日でドライ、ウェット、セミウェット、ハードウェットと充実な練習が出来ました」

~KYOJO CUPへの道~練習記5

VITA実車走行4回目 初ウェット走行

事前から雨予報だったが、開幕戦が梅雨入りしているので、ウェット路面を経験するために練習走行を慣行する。

また今回は、同じメンテナンスガレージから参戦する先輩ドライバー荻原友美選手も練習するとのことで、いろいろ学ばせてもらうことのできる絶好の機会となった。

初ウェットとしては厳しいコンディションの中走行開始。

荻原選手とは10秒の差だがタイムは気にせず、確実な操作とグリップ感に慣れてもらう。

1本目:2.33.693

2本目:2.30.531

3本目:2.28.577

4本目:2.30.352

5本目:2.28.211

各走行でコンディションが変わり、雨量や濃霧での赤旗中断をはさみながら進行。

最終的には荻原選手との差を5秒までに縮めることができたが、経験の差は歴然。

走行終了後には、KYOJO CUPトップレーサーの一人でもある翁長選手にアドバイスをいただく。

【永井選手コメント】

「VITAでの雨は初めてでしたが、想像以上にスリッピーで1周目のAコーナーでいきなりスピンてしまいました。

1本目には周りと10秒以上の差がありましたが、3本目にはどんどんタイムを短縮することができました。

ウェットがどういうものかを理解し、スピンしそうなところ、頑張りどころをまずは分けることから取り組んでいきました。

濃い霧で視界が悪かったのでなかなか攻めていく事は出来ない日となりましたが、1本目から5本目ではタイム、走りそのものもかなり改善できたと思います」

~KYOJO CUPへの道~練習記4

VITA実車走行3回目 岡本大地先生

前日夜の雨は上がって晴天に恵まれたものの、朝一の走行ではまだウェットパッチが残っている状況で、今回は岡本選手にお手本走行をしてもらう。

天気が良いため走行台数が多く、気温も前回より10度ほど上がっておりタイムを残すには条件が悪い中、0秒台へ入れてくるあたりは流石です。

一方、永井選手は条件が悪かったとは言え、1本目はなかなか思うような走りができず、またもや出だしに戻った感が…

1本目:2.07.956

2本目:2.06.069

3本目:2.05.741

4本目:2.04.945

1本目の走りから課題を与えてもらい、2本目、3本目とその修正に取り組み本人の感触もよくなってきた。

4本目はベストタイムはクリアできなかったものの、前回の条件から比べると走り自体は課題の改善ができてきた。

【永井選手コメント】

「シミュレーターと実車の切り替えがきちんと行えなかった。

台数が多い状況下でタイムが全く出せなかった。

いわれたことを再現できるようになるまでの時間を要し、実は荒い操作をしていた。

ベスト更新はできませんでしたが、操作の安定性、正確さは確実に向上している手ごたえを感じました」

~KYOJO CUPへの道~練習記3

VITA実車走行2回目、小山美姫先生登場

今回は2日間にわたり、女性初のFIA-F4入賞した時にLHGでサポートさせていただいていた小山美姫選手にコーチとして来ていただきました。

専用シートも作り、ポジションも改善し練習走行開始。

1本目:2.07.090

2本目:2.06.084

3本目:2.06.522

4本目:2.05.496

シフト操作はシミュレーターでの改善はなかなか難しいが、ライン取りは良くなりタイムにも効果が表れてきた。

2日目は、まず小山選手に現状のベストを車載カメラとロガーに収めてもらう。

コースは混雑していたが、さすがの走りであっさりと59秒目前のタイムを記録。

永井選手は、引き続きブレーキングとシフトダウンの改善を試みながら走行。

1本目:2.04.433

2本目:2.05.331

1本目ではセクターベストをつなぐと3秒台だったので、2本目に目標達成の期待が高まったが、各操作が安定せず。

【永井選手コメント】

「最善の踏力コントロールできず、本来止まれるはずだが、ロックと踏力の精度不足。

制動に重きを置いたらコーナリング、シフトダウンがおろそかになりました。

リリースに全神経をそそいでしまいました。

3秒台入りを目標にしていたのに達成できませんでしたが、まとまった走りをして3秒以降
タイムアップが苦しくなるくらいならば間違った選択ではないと思います。

指摘されたことをすぐ実行する力不足でした。

再現性も低く、言われたことに対し、できている気になり実際はあまり変化していない場面も多く外から見たときと運転中の時と感覚に差を感じました。

自分自身がどういう動きをしているかの把握が甘く、客観視した時との誤差を生み出してしまっています。

次回の改善をねり、目標タイムは1秒台です」

~KYOJO CUPへの道~練習記2

シミュレータートレーニング

実車初走行は、高速コーナーと5速全開からのフルブレーキングシフトダウンが課題となった。

そこでアセットコルサ日本語版の富士スピードウェイとMX-5cupのHパターンマニュアルの組み合わせで、オーバーセッティング、補助デバイス全オフ設定にし、3日間みっちりとトレーニングを行った。

最初は、踏力が足らず4速に入れるタイミングが遅い、実車と同じ動作だったが、徐々に改善。

Aコーナーも外側まで使えるようになり、100Rも攻めれるようになった。

【永井選手コメント】

「シミュレータートレーニングでは、画面からの情報を読み取ることに実車以上に疲労感を感じました。

実車では恐怖からチャレンジできないことを試せたり、走行の細かいデータが即時に見れ、改善したい場所がより具体的にわかりますので、そういった情報を元にブレーキの踏力を安定させることなどに取り組めました。

全開走行でのブレーキング、ステアリング操作練習を時間関係なくひたすらに出来るので、実車でたくさん走ったような操作に安定感がでました。

今回のトレーニングで操作一つ一つは確実に向上しているのを感じました。

次回は、実車とシミュレーターのギャップを理解して、より充実した実車トレーニングを行えると思います」

~KYOJO CUPへの道~練習記1

富士スピードウェイVITA初走行

まずはコースのライン取りとHパターンマニュアルのシフト操作に慣れることを主体に走行開始。

1本目:2.13.171

2本目:2.12.102

3本目:2.10.304

4本目:2.08.352

各コーナーの適正なライン取りとシフトポジションを理解して、走行ごとにタイムアップ。

スピード感覚はそう簡単には慣れず、高速コーナーと、5速全開からのブレーキングとシフトダウンが課題に。

次回は専用シートを作成し、課題の改善に取り組む。

【永井選手コメント】

「オーディション以来のVITAで、シフト操作や、マスターバックレスのブレーキに不安がありましたが、いざ走行したら不安は一気にどこかへ行き、どうしたら上手く走らせれるのかばかりを考えました。

100RのGの強さは箱車と違い、恐怖心を煽られますが、地面を走っているかのような感覚やレスポンスの良いサウンド、よく曲がる車体は心地よく、モトクロス時代に感じてた風のなかを走るような楽しさを感じました。

走行後はもっと上手く走りたい、速くなりたい。という気持ちがより一層高まりました。

レース経験はありませんし、まだタイムも出ていませんが、一戦一戦、着実にレベルアップを重ねて、トップ集団に絡めるようになりたいです!

応援よろしくお願いします!」